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夏目漱石『こころ』を再読しました。
最初に読んだのは中学生ぐらいだったと思います。
教科書に載っていて興味を持ち、
図書館で借りて読みました。
今回で読み直したのはおそらく三回目になると思います。

先生と私、
両親と私、
先生の遺書と三部構成になってます。

十代に読んだ頃は、
両親と私の部分はいらないんじゃないか思ってました。
けれど読み直してみるとそんなことはない、
これは必要な箇所なんだということがわかりました。
「先生」の過去を引き出すのに重要な役割を担っているのです。

学生の頃に両親を亡くし、
その財産を叔父に横取りされてしまうという苦い経験です。
なかば人間不信に陥ります。
その後下宿先の「お嬢さん」に恋することで、
人間らしさを「先生」は取り戻します。
「お嬢さん」とは後に「先生」の奥さんになる人です。

「先生」には「K」という友人がいました。
「K」は養父母や実家の両親との折り合いが悪くなり、
すっかり神経衰弱になっておりました。
見かねた「先生」は「K」を自分の下宿に住まわせます。
下宿の「奥さん」や「お嬢さん」と交流することで、
「先生」がそうであったように「K」も心がほぐされるのではと考えたのです。
「先生」は「K」を救おうとしました。
けれども「K」の「お嬢さん」への恋心によって状況は一変します。

「K」の行動を恐れた「先生」は「奥さん」に「お嬢さん」を下さいと詰め寄ります。
「奥さん」はあっさり承諾します。
「先生」は「K」を出し抜くことになります。
その後「K」は自殺し、
「先生」は罪の意識から隠遁者のような生活を送るようになったのです。

人が人を救うというのは尋常なことではありません。
人は神ではありませんから。
それを完璧に成しえるのは聖者だけです。
地獄の淵から生還させるのは並みの努力じゃできません。
中途半端な優しさはかえって人を傷つけます。
深く鋭く。
人はそれを偽善と呼びます。


こころ
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コメント
この記事へのコメント
こんにちはbobさん。
あんまり更新ないけど元気ですか?
2007/04/08(日) 15:22 | URL | room203 #-[ 編集]
bobさんこんにちは。
おひさしぶりです。
『こころ』は中・高・大とあわせて
3回くらい読んだ記憶がありますが、
読むたびに違う面白さがありました。
最後に読んだときは、部分やテーマ
よりも、何気ない文章の一つ一つに
作者のモノの見方がよく表れている
なぁという感想を持ちました。
とても好きな作家です。
ところでこのごろ小説の投稿経過の
記事があまり見られませんが、
執筆でお忙しいのでしょうか。
ご自愛ください。
2007/04/12(木) 20:48 | URL | いもむし #-[ 編集]
room203さん
ごぶさたしてます。
元気にしてますよ。
最近時間が過ぎるのが早くて。

いもむしさん
ご心配かけてすみません。
執筆のほうは、
現在資料集めの段階です。
本は読んでるんですが、
小説ではないんでアップしてないんです。
マイペースでやっていきますんでよろしくお願いします。
2007/04/12(木) 22:01 | URL | bob #-[ 編集]
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